WE family’s voice #6

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関田美央さん

●「やりたいこと」を見つける

自己紹介をお願いします!

関田さん(以下、関田):関田美央です。会社員をしています。

関田さんは、大学2年生の頃戸田の授業に参加されましたが、動機を教えていただけますか?

関田:まずシラバスに惹かれたことがきっかけです。全13回全ての回が面白そうだったのですが、「自分自身が行動できる人間になりたい」という思いがあったため、実際に働きながら行動している方が講師にいらっしゃるという内容を読み、勉強になることが多そう、と受講することを決めました。

– なぜ、行動したい、という思いだったのでしょうか??

関田:もともと言葉が好きで、人生のためになりそうな本や名言も好きでした。でも、インプットはできても、アウトプットが足りていないのが課題だったので、習得したものを自分なりの「行動」として出していきたいなと思っていたからです。

授業を受ける前は、「やりたいこと」はありましたか?

関田:明確な将来の夢はなかったのですが、大学2年生の秋にオーストラリアに留学するということは決まっていました。留学先で目的をもって過ごしたいということが直近の「やりたいこと」でした。

留学の目的として具体的に考えていたことは、「他民族国家であるオーストラリアで、多文化共生について学び、日本においても様々な人が違いを超えて共生できる社会を作りたい」というビジョンでした。大きな話しですが。(笑)オーストラリアでどのような共存がなされているのかを学び、帰国後に身近なところで実践できると良いなーと漠然と思っていたのですが、具体的な行動についてはまだ定まっていなかったです。

戸田の授業やメンタリングで、何か特に役立ったことや、特に印象的だったことはありますか?

関田:一番大きな軸になったのは、やりたいことは「発信して」仲間を作る、という教えでした。まず声にしなければ、周囲の人は私が考えていることややりたいことは分からない。でも、こういうことをやりたいんだ、と声をあげ、それが社会的に良いことであればあるほど、周りの人にもちゃんと伝わって、繋がりが生まれていくのだと思いました。

他に挙げるとすると、 [答えのない問に対する答えを正当化するゲーム] はとても印象的でしたね。

「やりたいことを実現するプロセスを考える」

  • ご自身の「やりたいこと」を実現するために、どのようなプロセス・プランを立てましたか?

関田:留学前と留学中の二つに分けてプランを立てました。

  •  留学前

留学先で多文化共生について学ぶにあたり、まずは留学前に日本の現状を知るべきだと思いました。そのため、アルバイト先の保育園でリサーチをしました。ちょうど外国籍のご家庭が増えているという事実があったので、保育士の先生方がどのような工夫をしているのか、戸惑うことはあるか、子どもたちがどのような困難を抱えているか等、リサーチしました。

具体的な手段としては、アンケートを実施しました。直接保育園の園長先生にお願いをしに行き、保育士の先生方にアンケート用紙を配布させていただきました。この時戸田さんには、事前にアンケート案を見ていただいて、回答しやすい問い方やフォーマット等のアドバイスをいただきました。

  • 留学中

日本の保育園と比較するために、子どもが育つ環境を見て、どのように多文化共生がなされているのか調査したいと考えました。ただ、自分は外国から来た身なので、簡単にそのような環境が見つかるわけでもなく…。ここで、まず「発信」を心がけましたね。こういうことをしたい、と大学で出会ったオーストラリアの友人や教授に直接話をしました。その過程で、大学の教授にセカンダリースクールで働いている先生を紹介してもらい、受け入れ先を見つけることができました。

教育機関でボランティアをするためには、そのためのボランティア資格も必要だった(オーストラリアのヴィクトリア州)ので、まずはボランティア資格を取得してから、クラスを見せていただきました。この時にも、「発信」することで、現地の友人にボランティア資格の情報やアドバイスをもらいましたね。

教育現場を見てみたら、本当にいろいろな人(人種もジェンダーも)が一緒に生活をしていて、それが彼らの当たり前になっていて、今まで自分が経験してきた場所との違いに圧倒されました。でも、その環境に身を置くとそれが普通すぎて、あれ、なんでこれを研究したいと思ったんだろう、と不思議になるくらいでした。

結論、留学の目的でもあるオーストラリアの多文化共生について何を学べたかというと、現地の先生へのインタビューを通して教えていただいたことが、一つの答えかなと思っているのですが、“ No one is right, no one is wrong. Everbody is different.” ということです。誰が正しいとか間違っているとかではなく、みんな違う。だからあなたはあなたで、それでいいんだよということを幼い頃から教えていて、人との違いが否定されることなく個性として伸びていくような教育をしている点が共生のポイントになるんだろうなと思いました。

  •  プロセスを考えるときや、行動するときに、それまで学んで生かされたことはどのようなことでしょうか?どんなことが役に立ちましたか? 

関田:生かされたことは、「怖がらずに発信すること」でした。「発信」というのは、言葉や行動にすることです。

せっかくの留学という貴重な時間なので、うまくいかなかったらどうしようとか、否定されたらどうしようとネガティブになるのではなく、チャレンジしたもの勝ちと思っていました。やりたいことを「発信、発信!」と思って、話したり動いたりしてみると、不思議と出会いがあってリレーのように人が繋がっていきましたね。

日本で戸田さんの授業を受けているときは、身近に感じつつもまだ自分ごとではなかったことも、半年経って、沢山のことがスパイスとして効いてきたという感じです。(笑)

最近のスパイスは、“気づきのメモ”です。以前も気づきのメモはしていたのですが、「漠然と気づいたこと」に留まっていました。でも最近は気づきから発展させて、「じゃあ今後どう行動していこうか」とか「社会が必要としていることはなんだろう」とか「今、新しいこととはなんだろう」とか、考えています。仕事でも「アンテナを張る」ことがとにかく大事なので、授業から3年経った今も役に立っていて、当時スパイスをいただいて本当によかったなと思っています。

●「やりたいこと」を実現するためのプロセスを実行する

  • 帰国してからは、どのようなことを「実行・実践」しましたか?

関田:帰国後は、アンケートを実施した保育園に報告をしました。特に興味がある先生には自分が見てきたことや感じたことを伝えました。日本の保育園で取り入れられそうな具体案も話してみました。

例えば、女の子はおままごとが好きで男の子は乗り物、という固定概念が少なからずあると思うんですけど、ちょっと違う(反対の描写がある)絵本を置いて、「自分の好きなことを大事にしていいんだよ」というメッセージが伝わるようにするとか。「他の子と比べる必要はないし、たとえ比べて人と違っても、それは個性として伸ばしていいんだよ」と日々伝えることで、子どもも自信が持てるし友達のことも認められるようになるのではないか、といったようなことを、自分なりにフィードバックしました。

帰国後の最後のフィードバックまで終えないと、「やりたいこと」を達成したと言えないなという想いでやっていました。留学前・留学中・帰国後のそれぞれで、一つ軸を通したことでやりきったという感覚でした。

  • そのときの課題はありましたか??これから実行しようと考えていることはなんですか??

関田:留学時のプロジェクト自体はある意味個人プレーで、自分の興味を自分なりにどのように納得して、おさめるか、という感じでした。自分のやりたいことに協力してくださる方を見つけることはできたけれど、それを一緒にやっていこう、というフェーズにまではならなかったので、それが次の課題だったかなと思います。

ただ、この課題は、大学4年生の時の佐渡のプログラム*で生かされたかなと思います。4人の学生で「共通の目標を持ってそのプロセスを考える」という経験は、個人プレーを超えてチームでの取り組みだったので、規模感としても一歩前進できている感じがしました。

  • 戸田とのメンタリングを通じて、自分自身の変化はありましたか?

関田:変わったところは、「行動することへのモチベーション」です。本当に小さいことからでも行動する、という教えに沿って、どんなにちっぽけなことでも毎日意識することで行動できるようになっているかな、と思います。例えば「気づきをメモする」ということも、実際にメモしてみないと頭のなかでサラーっとすぎてしまいます。でも、書いてみたことで気づきの偏りもわかるようになったり、違う視点で世界を見てみようと思うきっかけになったりもします。

また、最近は「発信」の更に先の、人を巻き込む「協働」の段階まで目指すようになりました。大学の授業でエコな活動を知った時も、「自分でやってみる」「人に共有してみる」だけでなく、「友人もやってみる」ところまでもっていけた時は、ここまで進められると世の中変わっていくんだなと感じましたね。

「目的意識を持つことの大切さ」もです。目的をもってやらないと、何のためにやっているか分からなくなって、モチベーションが下がります。だから無意識のうちに気が入っていないことがあったりすると、「あれ、何のためにやっているんだろ」って問い直すと、ブレていることに気づいて、セットし直したら道が見えてくるということもあります。

「継続力」も向上しました。1週間、1ヶ月、と続く自信が無い時も、まずは3日から、あるいは5日から始めていくことで長期的な継続につながったりしました。それだけの期間すら続かなかったらこれから先大きなことはできないよ、と自分に言い聞かせています。(笑)

他にも、戸田さんから学んだたくさんのことはふとした時におりてきます。例えば、「評論家にならない」「言うだけなら誰でもできる」といった言葉とか。教育に関しても、「〜してあげる」という感覚ではいけなくて、学ぶ者と同じ目線でみて「応援していく」感覚が大事だな、ということとか。とにかくたくさんです。

  • 戸田の良さはなんでしょう?

関田:学生に対して、先生でありながら先生らしくない、関わり方をして下さるとこころです。教室では先生でもあるけど、社会人としては先輩。飲み会とかラフな場では友達のように接して下さいます。だから、なんとなく気軽にやりたいことも伝えられるし素のままでいられる安心感が良かったです。

自分の本音を出せる環境だと、ちょっとしたアイディアや考えも溜めずに言えるので、とても居心地が良いです。

— 関田さんは、授業だけではなく複数プロジェクトを受けていますが、戸田の活動を複数(網羅的に)見た時の気づきはありますか?

関田:二つあります。

① 教えの軸は一貫しているけれど、教える相手によって伝え方が違うところです。対応の柔軟さを感じました。講義の中にタイムリーな話題もアイスブレイクとして取り込んでくださるので、同じような内容の講義を聴きに行っても飽きないですね。

② 二つ目は、戸田さんご自身が常に行動していて変化し続けているところです。会う度に “違う人”に変わっているという感覚を受けるくらい、日々活動が更新されていることが分かります。口だけではなく、学生がやることの何倍も大変なことをやっている姿を見ているので、自分も頑張って追いつこうと思えます。

●【さいごに】これから参加・受講を考えている方々へのメッセージをお願いします!

「自分が大学で受けた授業で一番良かったな、と思っています。人生に目的意識とかやりたいことがある方も、今はやりたいことがない方も、行動してみる楽しさとか、いろんな人と出会える楽しさとか、自分が変わっていくワクワク感みたいのを感じられる授業だと思います!後悔しないです!」

*佐渡プロジェクトに関する紹介

上智大学ニュース「本学学生と佐渡市松ヶ崎小学校との連携教育事業”Dream Project”」
https://www.sophia.ac.jp/jpn/news/PR/news_sado_shima_school.html