WE family’s voice #2

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● 「やりたいことを見つける」

  • 自己紹介をお願いします!

大場さん(以下、大場):大場幸恵です。新潟県佐渡市で柿を中心に専業農家をしています。農協出荷をメインとしていますが、個人販売に力を入れて、消費者の方に直接届けられるようにしたいと考えて行動をしています。

  • 大場さんはなぜ島スクールに参加されたのでしょうか。

大場:島スクールに参加したのは、農業政策課からのお誘いのメールがきっかけです。回覧板で情報は見ていたところに、直接お付き合いしている担当している方からもお知らせメールがきたので、出てみようと思いました。

  • 島スクールの前は、「やりたいこと」はありましたか?

大場:農協出荷のみで「農業で食べていく」ということに限界がみえている時で、何かしないといけないという危機感がありました。農業で所得をあげたい、そのために何かしないといけない、と思っていたので、それがやりたいことだったと思います。

その頃は、先輩農家の方に話を聞いていました。個人販売を上手に行なっている方がいらしたので、その方からサイト販売のことや物産展に出店できることなどを聞きました。

「やりたいこと」という言い方だけ聞くと、趣味の範囲のことかな、くらいに捉えていました。自分は農家だから、農業で所得をあげることが仕事です。一方で、地域貢献にも関わっていきたいと思ってやってきていました。でも、地域貢献はボランティア、自己犠牲になりがち。農業と地域貢献がはっきり分かれていたので、地域貢献をやっていくと農業での所得は下がっていく。やりたいことをやろうとすると、お金にはならない、そう思っていました。

でも、島スクールを通して、やりたいことを具体的に仕事ともリンクさせられる、と気づきました。それは、アクションプランシートを書いたときです。書くのが大事だな、と実感した。「こういうことをやろう」「何年後にこうしよう」ということはなんとなく考えていても、やっぱり忘れてしまう。それを、実際に書いて簡単な計画書をつくっていく、ということに慣れるきっかけになりました。ざっくりしているからこそやりやすかった。

ただ、人によっては、ゴールは自分の近いところに設定してもいいかもしれないです。自分は、別の活動の研修で「農業を何歳までやるか」とか「生計はどうやって立てるか」ということを考えていたからやりやすかったです。

  • 島スクールや戸田のメンタリングを通して、特に役立ったことや印象的だったことはありますか?

大場:戸田さん含めて、島スクールの講師陣はみんな「いいじゃんやってみようよ」っていう言葉が軽く出てくる(笑)。自分がそれまでいた世界では、「やろうよ」って言った人が責任者となって、全部仕切るつもりでないとやれない。「やろうよ」っていう一言が重いんです。

でもそのなかで、島スクールでは、じゃそれやってみようか、という一言が簡単に出てきた。それはカルチャーショックでもあるし、「ほんと?」って思っていた。でも、島スクールではその時に「やってみようか」と言ったことが、次の回に実際にアクションになっている。それが自分にとっては影響が大きかったです。

そこで、「本当にやってくれるんだ」という信用に繋がっていきました。それは、島スクールのひとたちのことを信用するかしないかのポイントでした。実際佐渡に来たいって言って、実際に来た方々もいらっしゃいましたよね。それもすごく珍しい。自分のなかでのスピード感が変わっていきました。

●「やりたいことを実現するプロセスを考える」

  • ご自身の「やりたいこと」を実現するために、どのように計画し、行動しましたか?? 

大場:まず、とにかくいつも「いいよ、やろうよ」と言われたことで、進めていけたかなと思います。例えば、物産展の出店時のテーブルをつくっていいかって聞いたときや、佐渡の空き家をなんとかしたい、と話したときに、必ず聞いてくれる。聞いてくれるっていうことが大きかったです。

「やろう」っていう一言が自分にとって重い言葉である分、言ったからにはなんとかしていかないと、と思って動いていました。物産ブースを試しにつくってみるときも、収穫時期で大変だったのですが、他の方に協力していただいてテーブルクロスをつくったり、ユニフォームを考えたりしました。

  •  プロセスを考えるときに、どんなことが役に立ちましたか? 

大場:何かひっかかったときに、言葉をかけてもらえたことです。

例えば、島スクールでECサイトの話を聞いたときは、自社サイトを持たないといけないなと思っていました。でも、「実際にサイトを作ってみなよ、一個も売れないよ」と言われて、「そうか、資金的にも時間的にも、他に任せることでもいいのかな」と思うようになりました。サイトの準備も大事だけど、実際に販売してみないといけないんだと気づきました。

ブース出店では、「何が売れたらいいと思うか」と問われたことで、テーブルの上にどの商品を並べるか考えてみたり、「米を売るために稲穂をもっていった」という話を聞いて、柿を売るなら枝かなと思って持っていってみたり。

漠然と考えているところに、こういうものだよ、という言葉をかけられて、そうなんだと思ってプランを改めて考えていく、という形でした。何もわからないことに対しては答えを求めますが、一度教えてもらったりきっかけをもらったら、自分で考えられるかもしれない。1+1=2と言われたら、2+1=は考えられるかもしれない。そういう機会だったかなと思います。

●「やりたいことのプロセス・ステップを実行する」

どのようなプロジェクトを実行しましたか?

大場:プロジェクト、ということで言えば、サイトを開設して“新潟直送計画”に出た、ということです。佐渡の人たちは見ているサイトだから、ここを通して「大場さんはこういうことをやっているのね」って広がるようにしたい。

また、柿が収入源となっていることです。この時期に、毎月少額でも収入があるということは、今まではなかった。でも、新潟直送計画に載せると15,000人に情報が流れ、そこから収入があるということが大きい。

さらに、あえて今ネット販売をPRしていないのですがそれでどのくらい売れるのかとか、どこの地域の人が買うのか、購入者と発送先の違いがあるのか、といったデータも集められている。また、新潟直送計画を経由して問い合わせがあって、対応を考えることもある。何が求められているのか、考えるデータです。

こういったことを通して、ひろう情報が変わってきました。佐渡の人たちが欲しいものと、島外の人がほしいものが違う。その情報を得ることは、サイトに載せたからできたことでした。

  • プロセスを実行するために、戸田やゲスト講師から、どのようなサポートがありましたか?何が良かったと思いますか?

大場:本当に何かを具体的に進めたいときに、戸田さんにメッセージで連絡すると、すぐ返してくれたことです。何かやり始めて締め切りをもつようになると、(島スクールは月1回なので)次の回まで待つと間に合わないことが出てくる。

そういったとき、本当に疑問で、どうしようっていうときに連絡して、一つひとつ気になっていることを聞いていました。島スクールでは大きな枠組みが扱われるけど、具体的に進めていくときには細かく出てくるからです。

戸田さんのレスポンスはとにかく早い、そして簡潔で短い。でも、短くてもそこに素っ気なさは感じないです。面倒臭がっている感じがしない。だから、いろいろ聞けました。

  • 今の課題・これからやろうとしていることは何ですか?

大場:今、取り組んでいる“いちご”を育てることですが、販売するときに出荷者がわかるオリジナルのシールが必要とのことなので、それをつくることです。身近な人のアドバイスもあって、新潟直送計画のQRコードを合体させて飛んでもらうのもいいかな、と考えています。

また、作物をつくるとハネ品が出てしまうので、それをどうするかということも考えています。他のひとと組んで、新しい商品をつくることも。他にも、地域に新しい人が住んでくれるような、佐渡にある空き家をうまくつかえる方法も考えています。

ずっとやっている柿については、パッケージを新しくして秋には形にする、このシーズンにやるって決めています。一つひとつあれこれ考えているところです。

●まとめ

  • プログラム・メンタリングを通じて、自分自身の変化はありましたか?

大場:抽象的な自分の「やりたいこと」をどう具体化するか、と考えられるようになっていることです。具体化するということは、数字や喋り方などで具体的に出していくことだ、と気づきました。やりたいことが抽象的でなくなってきている。具体化しないと人に伝わらないっていうこと、そこを意識していることが変化です。

  • 戸田のメンタリングや島スクールは、どういうところが良かったでしょう?

大場:最初は疑いもあったけど、今は楽しいと思えています。自分が楽しいと思える、ということは自分が学べているということなので、それが良かったと思います。戸田さんには、現状維持、今のまま堅くもなく、軽くもなく、そのままでいていただきたいです!

●【さいごに】これから参加・受講を考えている方々へのメッセージをお願いします!

「戸田さんはきっかけを与えてくれると思います。ぼんやりと考えていたり、何かやりたいかやりたくないかはっきりしないときでもきっかけを与えてくれます。最終的に変われるかどうかは、自分がやったかどうかでしかないです。島スクールも、なんでも、気になったら「とりあえずやってみたら!!」と思います。やってみた結果、良いか悪いかは、自分が決めたらいい、やってみて後悔したらいいと思います。自分がやるかどうかは、自分次第です!」